柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「勝利の入場」ルカ19章29-38節

本日から教会のカレンダーでは、受難週に入ります。イエス様が弟子たちと最後の晩餐をともにされ、ゲツセマネの園で捕らえられ十字架にかけられる一連のことが起こった大切な週です。それは私たちの救いに深く関わるものであることを覚えたいと思います。


1,子ロバに乗られる主
エルサレムの近くの村に来られた時、イエス様は弟子たちに命じて、子ロバを連れてくるように言われました。なぜ子ロバを選ばれたのでしょうか。それには理由があります。
第一は、預言の成就でした。イエス様が地上に来られる、およそ500年頃前にユダヤの地にゼカリヤという預言者がいました。エルサレムの神殿建設にあたってイスラエルの民を励ましました。幻の預言者とも呼ばれ、イスラエルの民に主が再び来られることを預言したのです。そして、ロバの子に乗ってくるというのがゼカリヤの預言でした(ゼカリヤ9:9)。
第二の理由は、主が必要とされているということです。ロバの所有主が、弟子たちが子ロバの綱をほどいている時に、「なぜほどくのか」と尋ねました。当然のことです。しかし、弟子たちが「主がお入り用なのです」と答えたらそれを差し出したのです。
子ロバは当然力もなく役に立たないものです。しかし、イエス様はあえて、そうした小さいものを用いられるのです。私たちも、あえて言うなら、子ロバです。イエス様をお乗せして、命じられるところに進んでいき、イエス様の役に立つものイエス様を喜ばせるものでありたいと思います。


2,神の栄光がほめたたえられる

エス様がエルサレムに入城されるとき、人々は自分たちの上着を道にしきました。それは、王が入城される時に行うことです。人々はイエス様に敬意を払い、歓迎しました。ここでは、上着だけですが、他の福音書ではシュロの木の枝をとってきて敷いていることが記されています。シュロの日はこのことから来ています。シュロは、日本では箒などに使われていますが、元来は勝利のしるし、殉教のしるしとして用いられました。イエス様の入城はまさに、私たちの救いにおいては勝利でした。そして、殉教、いのちの贖いであったのです。
私たちの罪を負い、十字架に身代わりとなって死なれたイエス様こそが、私たちの救いであるのです。ですから、私たちに取って、十字架はもはや呪いではなく、神の救いのしるしなのです。すべては、十字架によって罪が赦され、サタンの働きにピリオドを打たれたのです。十字架によって勝利されたのです。
十字架の金曜日は、英語でグッド・フライデーです。良い金曜日なのです。これがなければ、私たちは天国に行けなかったのです。神様に感謝しましょう。そして、弟子たちが「祝福あれ、天には平和。栄光はいと高き所に」と賛美したように、私たちも神様をほめたたえましょう。


              (宣教者: 柏原教会牧師  西本耕一)