柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「栄光の富」ピリピ4章15~23節

今、私たちはコロナ禍にあって、以前とはちがう不自由な生活中にありますが、ローマの牢獄にあったパウロは、そのような境遇の中にでも大きな喜びに満たされていました。神様は私たちにもその秘訣をピリピの手紙を通して与えて下さいます。
1,神様は霊的祝福を与えられる
私たちの心を満たしてくれるものは何でしょうか。必要なものが与えられれば私たちは喜びます。
15 節には、「物をやり取りして私の働きに関わってくれた教会」とパウロは言っています。ピリピの教会は物心両面に渡ってパウロの働きを助けました。
マケドニアとはギリシャのことです。彼は伝道をしているときに、ピリピの人たちは彼を助けたのです。彼がマケドニアのテサロニケにいたときも、ピリピの人たちは彼に必要なものを送り支えたのです。そればかりではなく、2 章に出ていたエパフロデトは命がけでピリピの教会を代表して必要なものを獄中のパウロに届けました。大切なのは品物の価値ではありません。むしろどのような思いをもって献げられたものであるかと言うことです。
18 節を見るなら「芳ばしい香り」「神が喜んで受けてくださるささげ物」とパウロは表現しています。ピリピの人たちのささげ物がどれだけパウロにとって大きな励ましとなったことでしょうか。それがこの手紙を書いた動機であるともいわれています。
17 節の「霊的な口座に加えられていく実」は以前には「霊的祝福」と訳されていました。「霊的祝福」とは何でしょうか。物心両面そろって支えることではないかと思います。愛がなければ物を与えることはできません。物を与えても愛がなければ空しいものです。愛を持って喜んで与えるものこそ「霊的祝福」です。そしてパウロはさらにピリピの人たちがこの霊的祝福に満ちあふれることを願っているのです。それを「霊的な口座に加えられていく実」と表現しているのです。元本に利息が加えられることです。キリストの愛の元本に愛の利息がますます加えられて豊になることです。その祝福が与えられるようにパウロはピリピの人たちがますます愛に豊になるようにと祝福を祈っているのです。

2,キリストの栄光の富
パウロは牢獄の中でも満ち足りていました。それは人が物を差し入れをしてくれるからでしょうか。そうではありません。
19 節で「私の神は、…必要をすべて満たして下さいます。」と証ししています。神が満たして下さる。彼はそれを経験しました。すべての必要は神様が与えて下さるのです。
しかし、パウロが言っていることは物質的な物だけではありません。むしろ、前述の「霊的祝福」に関係のあるもの、すなわち「キリスト・イエスの栄光のうちにあるご自分の豊かさ」にしたがってとパウロは言っています。キリストの栄光とは何でしょうか。キリストの豊かさとは何でしょうか。それは、キリストの十字架による罪過ちの赦しの恵み、そして愛の豊かさ、更には復活のいのち、永遠のいのちに生きる―いや、生かされる豊かさではないでしょうか。
パウロは持ってないようで持っており、貧しいようでも豊かな人でした。ありとあらゆる境遇に対処する秘訣を知っていると確信していました。それは「私を強くして下さる方によって何事でもすることができる」という信仰です。
エス・キリストはパウロを励まし、力を与えられました。死すれどもよみがえる、その復活の信仰を彼に与え、見えない神の国を見えるようにされ、たとえ牢獄の中にいても希望に満ちあふれる人生を与えられ今、私たちはコロナ禍にあって、以前とはちがう不自由な生活中にありますが、ローマの牢獄にあったパウロは、そのような境遇の中にでも大きな喜びに満たされていました。神様は私たちにもその秘訣をピリピの手紙を通して与えて下さいます。

 

(宣教者:柏原教会牧師 西本耕一)