私は以前旅行したときに、うっかり部屋のカギを忘れてドアが閉まったことを思い出します。その時フロントに行き、ホテルの支配人がカギを持ってきて扉を開けてくれました。それはマスター・キーと呼ばれるものでした。それ一つでホテルの部屋の全部のドアが開けられる魔法のようなカギでした。
もしも私たちの人生に困難という扉をあけるマスター・キーがあれば、どんなにか便利であり、不安や恐れがなくなるのではないかと思います。実はあるのです。それはイエス・キリストです。
イエス・キリストはどんな人生の困難な扉でも開いて下さり、私たちを導いて下さる方なのです。
1,最も困難な扉
私たちの人生の中で最も困難な扉は何でしょうか。おそらく死ではないかと思います。今、新型コロナウイルスが蔓延しています。なぜ恐れるのか、死の危険があるからです。死ななければそんなに恐れることはないと思います。しかし罹患すれば死の危険があるから恐れるのです。
たとえ病気とは無縁な健康な人であっても死の問題は避けて通れません。必ずその問題は起こるのです。それでは私たちは死の問題を解決出来ないのでしょうか。できるのです。それは人生のマスター・キーであるイエス・キリストが解決を与えて下さいます。イエス・キリストこそ、死の扉を開いて私たちを天国に導いて下さる方です。この地上で私たちは永遠に生きることはできません。私たちには寿命があり、そしてこの世もやがては終わりの時が来るのです。
今、新型コロナウイルスが流行っていますが、そのことを予言した本が売れているそうです。以前はノストラダムスの大予言が流行ったときがありました。しかし彼が予言したとおりにはならなかったのです。しかし、私たちはいつも不安な心があります。だれが私たちに平安と安心を与えてくれるでしょうか。今、不要な外出は自粛されていますけれども、それで自分のいのちは大丈夫だと保証されるでしょうか。
しかし神様は私たちにすばらしい恵みを与えて下さいます。それは永遠のいのちの保証です。イエス・キリストは十字架にかけて殺されました。しかし死の中からよみがえられました。4月にはイースターがあります。キリストの復活を、喜ぶお祭りです。それまでにウイルス感染症は終息して欲しいものです。
何よりも私たちには安心が与えられます。キリストは死の中からよみがえられました。死に勝利されました。そのことが信じられるとき解るとき、私たちの心は平安に満たされることができます。
2,私たちに不安を起こさせる者
33節に「訴えるのはだれか」とあります。ヨブ記を見ますと1章にサタンが出てきます。サタンの別名は「訴える者」です。今も働いて私たちを不安に陥れ、疑心暗鬼にさせ神様から離そうとします。ヨブ自身も全財産、子どもを失い、自分も重い病気になりました。しかし、ついに彼は神様を見ることが出来ました。おそらくはっきりと心に信じることができたと思います。そのとき彼はサタンに勝利しました。平安があり喜びが心の中からわき起こったのです。そして彼は以前よりも豊かなもの祝福された人となったのです。子どもの数は10人でした。しかし先の子どもは死んだのではなく復活したのです。ですから天国では20人です。彼はそのことを信じたでしょう。
また私たちもヨブと同じように信じることができます。なぜなら、死からよみがえられたキリストが私たちのために全能の父なる神様の右にあって、私たちを執りなして下さるからです。私たちが不信仰に陥ってサタンに負けないように、私たちの心を強め、そして何よりも十字架によって罪が赦され、悪魔でも手出しができないように守って下さるのです。
イエス・キリストこそが、私たちだれにでも永遠のいのちの扉を開いて下さるマスター・キーなのです。
(宣教者:柏原教会牧師 西本耕一)