テサロニケはギリシャのアテネ北西部にある小さな港町ですがそこにも福音が伝えられました。この手紙の一つの特徴は再臨にあります。すなわち天に帰られたキリストが再びお出でになる。私たちを天に迎えるために来て下さる。その希望をこの手紙を通して与えられたのです。
１，復活の希望
今日は召天者記念礼拝です。先に信仰を持って召された方々を偲び、永遠のいのちを私たちに与えて下さる主なる神を礼拝するときです。先に信仰を持って死なれた方は、私たちは天国にいると信じています。
しかし実際には墓に葬ります。墓に葬られた人はどうなんだろうかと心理的に考えます。おそらく当時は洞穴に入れられたり土葬が多かっただろうと思います。そうしたこともあって、眠った人々という表現が出てきます。実際には死んでいます。しかし信仰において眠っている。すなわち眠りからさめるようにして復活することを信じることです。ただし、永眠ではありません。永久に眠ってしまうのではなく、やがてキリストによって連れて来られる復活して、再びあえることができるのです。しかも、キリストの場合は眠ったのではありません。14節には、キリストは死んでとあります。死なれたのです。眠ったのではありません。私たちの罪を十字架の上で背負い死んで下さったのです。キリストの死によって私たちは滅びから救われました。それを信じて死んだ人は眠りの状態にあるのです。そして、眠りからさめてキリストに連れて来られる。第一の復活があります。16節にあるように、キリストにある死者すなわちイエス・キリストを信じて死んだ人たちがよみがえらされ、続いて生きているクリスチャンたちが、空中で会うことができるのです。それは不思議な光景です。
２，復活の希望に生きる
生きている私たちはどうなるのか。17節にあるように、生きているまま死なないで、復活した人たちと雲の中に一挙に引き上げられるのです。そして雲の中、空中で主とお会いできるのです。この福音がテサロニケのクリスチャンたちに伝えられ、彼らは大いなる励ましを得て、伝道に励んだのです。キリスト以外に救いはない。天上天下にこの名による以外には救いはないと熱心に伝道し、他の人たちから「世界中を騒がせて来た」と言われるくらいに、熱心にキリストの十字架と復活を伝えたのです。
願わくは私たちにも、再臨の信仰を与えて頂き、先に死んだ人たちと共に、空中でイエス様に会い、そして携え上げられて天国に一緒にはいる。その希望を持たせて頂きたいと思います。復活以外に望みはありません。私たちはよみがえって、いつまでも主と共にいる。このことを信じて、キリストの慰めと力を与えて頂きたいと思います。
（宣教者：柏原教会牧師 西本耕一）
