いよいよ自然界は実りの秋を迎えますが、私たちの人生も充実したものであることを願います。
今日は伝道者の書を開きました。伝道者とありますが、集会を招集する者、説教者という意味です。おそらくはソロモンがかいただろうと言われています。彼はイスラエルの王でした。非常に賢く、財政的にも豊でした。しかし、彼がこの世で発見したのは、空しさでした。「空の空、いっさいは空である」ことを彼は見いだしたのです。おそらく私たちもこの世の現実で空しさを覚えることがあるのではないでしょうか。誰が私を満たしてくれるのか、それが問題です。心を満たしてくれる者、それは神以外にないことを彼は見いだしたのです。そして、そのことを知らせるためにこの書をかいたのです。
１，神を恐れる
まず、第一のことは、神を恐れることです。ソロモンはこのことで失敗しました。最初彼は神を恐れる人でした。父ダビデから王位を継承したとき、年若くまた経験も浅く、神を恐れる人でした。そして彼は神に祈る人でした。彼は何よりも与えられた国を治める知恵を求めました。神様は感心されました。そして、神は彼に、国を治める知恵だけではなく、富と権力も与えられたのです。ですから、彼は箴言1:7で「主を恐れることは知識の初めである」とはっきり語っているのです。それは正しいことです。
神を恐れることを忘れると人間は傲慢になります。そして、わがまま自分勝手になり、相手のことを思いやらない、平気で傷を付ける、それが人間の歴史であったのではないかと思います。そして、ソロモンも失敗しました。神を恐れなくなり、偶像礼拝を持ち込み、ついにはイスラエルは混乱し、分裂してしまったのです。神を恐れない、その心の姿が互いに高ぶり、分裂破滅へと陥る結果になるのです。
２，神の命令を守る
神の命令とは何でしょうか。それは当時の律法のことです。律法に神の命令が記されてありました。その代表的なものは十戒です。十戒を要約するなら、２つに分けることができます。一つは、神を愛するということです。唯一真の神を信じる、安息日を覚えて礼拝する。そのことを神様は何よりも喜ばれる方です。そして、それは私たちのためにあることです。神を恐れることが、礼拝であり、神を愛することにつながって行くのです。礼拝は神との交わりです。私たちは神様から御言葉をいただいて、心が励まされまた、正しく整えられて生活することができるのです。
そして、もう一つのことは、人を愛することです。父と母を敬え、家庭が存在するために根本的なことです。殺してはならない、盗んではならない、社会で大切なことです。偽っては名ならない、むさぼってはならない、人間関係で守らなければならないルールです。これらは要約するなら、人を愛するということです。ですから、神の命令を守ることは、神を愛し人を愛することなのです。
３，神の裁き
ところが実際はどうでしょうか。神を恐れませんし、愛することもしません。自分勝手に生きている。それで本等の人間としての喜びが得られるでしょうか。ソロモンは空しかったのです。そして、この大切なことを私たちに教えています。
必ず裁きがある。神は隠れたものをもすべて裁かれると警告しています。悪をもって天国には入れません。永遠の滅びに行ってしまいます。ソロモンは警告しているのです。
どうすれば天国には入れるでしょうか。罪が赦されなければなりません。取りのぞかれなければなりません。そのためにイエス・キリストは十字架にかかって死んで下さったのです。十字架により、罪が赦される、滅びから救われ天国の希望を持つことができるようにさせていただきましょう。
（宣教者: 柏原教会牧師 西本耕一）
