柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「やもめのささげもの」ルカ21章1-4節、マルコ12章41-44節

カナン宣教デー礼拝

    「やもめのささげもの」

                 ルカ21章1-4節、マルコ12章41-44節

             国分福音教会 富浦好之牧師


概略
1.それは犠牲を払うささげもの
2.心から喜んでささげるもの
3.生きがいそのものを神に見い出すもの



ルカの福音書から見えてくることは、19:45-20:47までは、イエスの公生涯の伝道における最後のパリサイ人、サドカイ人、律法の専門家、民の長老たちとの激しい論争が繰り広げられてきたことが描かれています。
ルカ20:54-47を見ますと、宮の境内での弟子たちへの教訓という形で、律法学者、パリサイ人たちの「食いつぶす」偽りの宗教生活を指摘し、イエスは弟子たちに<即ち、現在の教会とキリスト者たちに>真の献身を教えておられます。
今日の話は、これに続いて21:1-2「さてイエスが、目を上げてご覧になると、金持ちたちが献金箱に献金を投げ入れていた。また、ある貧しいやもめが、そこにレプタ銅貨二つを投げ入れているのをご覧になった。」当時の神殿収容人数は一万数千人、献金箱は神殿の婦人の庭に13か所設けられていました。ラッパ型をした12か所の献金箱の前には祭司が貼りついていて、捧げた人々と献金額を読み上げていた、と言われます。
しかし、13番目の献金箱は自由献金であったようで、ここには見張り番はおかれておりません。やもめはこの箱にそーっと入れたのです。それを秘かに見ておられたイエスは、回りの弟子たちに言われました。
「わたしは真実をあなたがたに告げます。この貧しいやもめは、どの人よりもたくさん投げ入れました。みなは、あり余る中から献金を投げ入れたのに、この女は、乏しい中から、持っていた生活費の全部を投げ入れたからです。」(3節4節)

ここで聖書記者のルカやマルコは、やもめの家を「食いつぶす」偽りの宗教生活と「生活費の全部」を捧げてでも主に仕えていく真の宗教生活とを比較してキリスト教会<弟子たち>に真の献身をおしえたいのです。

食いつぶす偽りの宗教については、ルカ20:46-47で象徴されているように、やもめの家を「食いつぶし」(マルコ12:40)「見栄を飾るために」(口実に)「長い祈りをする」宗教家、「敬虔を利得の手段と考える人たち」(第1テモテ6:5)に、あります。

むしろ、真の教会は「食いつぶす」よりも「世話をして」あげるべきなのです。(参、ヤコブ1-27、第1テモテ5:16)

真の捧げものについては、今日のテキストのルカ21:1-4に、人の心に留め習うべき精神が表されていると思います。