柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「キリストの戦い」ピリピ1章27-30節

この手紙は、パウロがローマの牢獄にあってピリピの人たちに書いた手紙といわれています。ピリピの教会はパウロの伝道によって建てられました。教会は、建物ではなく、イエス・キリストを信じた者の集まりです。そして、ピリピ教会に問題が起こりました。それは外側からの迫害ではありません。むしろ内側から対立や、間違った教えの問題が出てきたのです。その解決を与えるために、パウロは手紙を書きました。


1,キリストの福音にふさわしく生活する

イエス・キリストが人々に語ったすばらしい言葉が、マタイ5章に出てきます。山上の説教と言われるものですが、「心の貧しいものは幸いである。」と天国憲法が語られています。クリスチャンは確かにこの世に生きているのですが、この世の法則だけで生きているのではありません。神の御言葉によっていかされているものであります。すなわち、聖書のことばをいただいて生活しているのです。ですから
イエス・キリストを信じて救われた人の基準はもはやこの世の基準ではなく、聖書の基準、イエス・キリストが教えられたとおり生きると言うことです。
もうすぐ、受難週間がはじまり、イースターがあります。最後の晩餐でイエス・キリストは、弟子たちに新しい戒めを与えられました。それは、イエス・キリストが愛されたように互いに愛するということです。すばらしいことです。
しかし、実際には実行することは簡単ではありません。イエス様の弟子たちが最後まで言い争って、お互いの足を洗うのはいやだといって拒否していたのと同じ事です。私たちは、自分の力でイエス様が愛されたように愛することは困難です。
それでも、できる可能性があります。それは、霊を一つに、心を一つにという言葉があります。
聖霊よってそれは可能です。私たちの思いは一人一人異なりますが、私たちの心に働いてくださる方、聖霊によって私たちは一つとなり勝利していくことができるのです。


2,救いのしるし

そして私たちが心を一つにして、福音の信仰のために奮闘するなら、反対者に勝利していくことができるのです。反対者とは、対立し争いあう者や、偽りの教えを語る者たちです。その背後には神に敵対するサタンがいるのです。私たちは、御聖霊によって一致が保たれ、福音の信仰によって活かされるのです。
そのことは、パウロが自我は十字架で死に、キリストがうちに生きてくださることで実証しました(ガラテヤ2:20)。現にこの手紙を書いていたのは、ローマの牢獄の中でした。それでも彼は、希望と喜びに心は輝いていたのです。彼の心の中にそのしるしはありました。自我がキリストと共に釘づけられ死んで葬られ、復活のキリストが生きておられる、あの弟子たちが復活のキリストにお会いしたその喜びをパウロにも与えられていたのです。それが救いのしるしです。


3,キリストの信仰と戦い

彼はキリストを信じる信仰によって救われました。しかしまた、キリストのための苦しみも喜んで受けました。ピリピの教会もそうですし、おそらくこの世にある教会はことごとく苦しみをも受けるのではないでしょうか。それはこの世がキリストに敵対しているからです。この世はキリストを認めず、背を向けて反抗します。彼に従う者をも迫害します。ですから、私たちがキリストを信じるなら、また苦しみを賜うことを理解しなければなりません。
しかし、そのことによって私たちは勝利を得ることができるのです。しかも、戦うのは自分ではなく、キリストが戦ってくださるのです。それがキリストを信じる信仰です。私たちは死んでよみがえられた方によって、魂に勝利をいただき、この世に打ち勝つものとさせて頂きましょう。

        (宣教者: 柏原教会牧師  西本耕一)