柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「愛がわかった」1ヨハネ3章16節

日本は世界でもトップクラスの長寿国です。また、一般的にも健康を求めていることがテレビのコマーシャルを見てもわかります。健康食品やサプリメントのコマーシャルで、今なら半額でと広告があり、私も買ったことがあります。
そのように多くの人は、体の健康を求めていると思います。もちろん、体の健康も大切なのですが、それ以上に心の健康も大切ではないでしょうか。
最近でも殺人事件がニュースでも報道されますが、ほとんどが自分の欲を満たすために人を殺す事件が多いと思います。しかも、自分の家族さえ簡単に殺してしまう事件が多いように思います。孫が、祖父母を殺害したとか、親が乳幼児を虐待して死なせたとか、家族内での事件がよくあります。
肉体の健康以上に、心の健康が大切ではないでしょうか。ある人が、人の心に必要なのは、ビタミン愛だと言っていましたが、愛の欠乏症が、暴力事件や殺人事件に発展していくのではないでしょうか。
一人の心理学者は、人間の心のどん底に、魂の奥底に、愛し愛されるということがなければ、本当に幸福にはなれないといいましたが、その通りであると思います。私たちに必要なのは、愛と言うことです。
アメリカで愛情に関する調査報告がありました。乳児の生存率で愛情が深く関わるとのデータがありました。ある二つの乳児院で、ミルクの量も、おむつの替えや日光浴等物理的には同じような環境ですが、一方は母親の経験のある人が一人一人の赤ちゃんを世話し、一方では全く経験のない看護師が一人で何人もの赤ちゃんをせわしなければならないという状況でした。何年かにわたって観察した結果、母親の経験を持つ人が世話をした施設では一人も死ななかったのですが、経験のない人が大勢の赤ちゃんを世話しなければならなかったところは、5年間で37%の死亡率だったそうです。赤ちゃんに必要なのは、ミルク以上に愛情が大切であることがわかります。
赤ちゃんだけではありません。お年寄りでも、励ましの言葉をかけると長生きできるのです。愛情のある言葉は、人に命を与えることができるのです。
しかし、人間の愛には限界があります。完全に人を愛することは不可能です。限りがあります。ところが、神の愛には限界がありません。惜しみなく私たちを愛し、また変わることなく愛されるのです。そして、私たちには神の愛が必要なのです。 
ある一人の婦人は、義理の妹さんを介護しなければなりませんでした。でも、妹さんはありがとうと一言も言わなかったそうです。そのことに腹を立て呪ったそうです。しかし自分が惨めになり、あるとき教会に行く機会がありました。聖書の言葉を聞いたとき、そんな自分をもイエス様は愛され十字架にかかってくださった。そう信じて、もう一度妹さんの看病をしようと決心したそうですました。やることは前と同じでしたが何かがちがったのです。心がちがっていた、イエス様がご自分の命を捨てて私を愛してくださっている、そのことが分かったのです。そしてその愛によってお世話したそうです。すると、妹さんが変わった、「お姉さんありがとう」というようになり、ついにはイエス様を信じて天国に行ったのです。それを見ていたご主人もイエス様を信じ、二人の息子さんも救われたのです。命を捨てて愛してくださるイエス様の愛がわかったとき、心が変えられ愛に満ちあふれるものと変えられたのです。


  (宣教者: 柏原教会牧師  西本耕一)