聖書には、イエス様の神としての素晴らしいみわざがたくさん出てきます。嵐が静められたり、悪霊が追い出されたり、人の力で癒やすことのできない人の病を治したりされています。
イエス様は山の上で素晴らしいメッセージをされ、人々に慰めと励ましを与えられましたが、それ以上に素晴らしいみわざをなされる方です。
１，病の苦しみ
山での素晴らしいメッセージのあと、一人のツァラアトの病に冒された人が近づいてきました。この病は特殊です。人間だけではなく、家や革製品にも付きます。ハンセン氏病とはまったく異なったものです。この病に罹ると隔離されます。伝染すると言うよりも、汚れたものとされるからです。近づいてきたら打ち殺してもよいとまでされていました。
しかし、なんとこの人はイエス様のところに近づいてきたのです。群衆から石を投げつけられて殺されるかもしれません。命がけのことでした。
２，信仰による癒やし
彼はツァラアトの病に冒され、汚れたものと見なされていましたが、素晴らしい信仰がありました。それは、イエス様は必ずいやして下さるという信仰でした。あなたの心一つで癒やされます、とはっきり言っているのです。そして、彼の態度もその言葉以上の信仰がありました。「ひれ伏して」と言う言葉がそれを表しています。これは礼拝するという意味のある言葉です。礼拝されるべき方は、真の神様以外にはありません。この男の人はイエス様を真の神様そして、救い主であると信じていたのです。その信仰により彼はイエス様の癒やしに預かることが出来たのです。
私たちが、さまざまな苦しみや困難から救われる方法は何でしょうか。それは、イエス様を信じることです。真の神であり救い主である。その信仰によって私たちもまた、イエス様のもとに近づくことが出来るのです。
もし、私たちが信仰を持って近づくならばどうでしょうか。イエス様は、その救いの手を差し伸べて下さるのです。当時ツァラアトの病に罹っている人には近づきませんでした。まして触ることなどもってのほかです。なぜならば、触ると自分自身も汚れて、同じ病となり自分もまた社会から隔離される、阻害されてしまうことがあったからです。
イエス様はどうでしたでしょうか。何と、彼に触られたのです。そして一言、「わたしの心だ。きよくなれ」と命ぜられたのです。するとこの男の人は一瞬にして癒やされたのです。もし、そうでなかったら人々は石を持って殺到し彼を打ち殺したと思います。そのまもなく、すぐに彼は癒やされました。いやきよめられたのです。
３，きよめの証し
イエス様はこの男の人にだれにも話さないよう命ぜられました。なぜならイエス様の目的は、癒やしだけではなく救いにあったからです。私たちを永遠の滅びから救うのがイエス様の目的でした。もちろん癒やしも素晴らしいみわざです。神のみわざであることを証明するために、祭司に見せ、感謝の供え物をしなさいと命ぜられたのです。病気でしたら医者に診せますが、祭司に見せることは普通の病ではなく、神に対する汚れを意味しているのです。
この世は甚だしく悪に染まり、私たちは魂の死、永遠の滅びに瀕しているのです。だれが救ってくれるでしょうか。イエス・キリスト以外におられません。私たちを滅びから救うために十字架にかかり、血を流されたのです。十字架の血潮には魂を救う力があります。私たちの心をきよめ、怒りを取り除き、平安と寛容を与えて下さるのです。私たちもまず、魂が癒やされ、キリストの愛に満たされて感謝をささげるものとさせて頂きましょう。
（宣教者: 柏原教会牧師 西本耕一）
