柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「大いなる救い」 詩篇126篇1-6節

 今年の私たちの教会は、日本イエス・キリスト教団と同じみことばを与えられて進みだしています。キリストの救いの福音に生きるところに、恵みと力に溢れ、喜びに満ちる恵みがあります。
 この喜びに溢れさせていただくことは(2〜3節、5〜6節)、どなたによって、どのようにして生まれるのでしょうか。


1.真実な神であられるゆえに 1〜3節
 この詩篇の内容は、バビロン捕囚からの解放を告げられて大きな喜びを経験した後に(1〜3節)、捕囚から祖国に帰還した際の国土や神殿の荒廃、帰還を快しとしない隣国の圧迫といった山積みの課題や問題に対する苦悩の祈りと労苦が入り交じっています(4〜6節)。
 人類に対して神は、ご自身の民に対する『大いなること』をなし続けてこられました。ここにおいても、異国に捕囚として苦しむ民のために、突然のごとくにペルシャ王クロスの心を動かして、彼らを祖国に帰還させなさいました。それは『夢を見ている者のようであった』と人間的には不可能と思われた出来事であり、信じがたいほどのことであったため『笑いで満たされ・・・喜びの叫びで満たされた』のでした。確かに、そこに至るまでは、捕囚にあえぎ苦しみ、失望落胆し、信仰も弱り、ある者は背教者となる中で、エゼキエルやダニエルやエレミヤたちが現状に屈せずに神の約束を語り続け、民の信仰を支え続けてきました。
 しかし、それら一切合財のことは、『主は私たちのために大いなることをなされ』と、約束を成し遂げられる真実な神を讃えています。
 私たちの神は、私たちをイエス・キリストの救いに与らせることにおいて、どこまでも徹底して真実の限りを尽くされるお方です(?テモテ2章13節)。
主なる神の真実に、絶えず耳と目を開いていていただきたいものです。


2.誠実な信仰をもって 4〜6節
 そのような真実な神に対して、現状の救い・解放・回復が未だ成就していないことに対して、誠実な信仰の応答をしています。
 ユダの南に広がるネゲブの乾燥地帯で、雨期には川の流れが回復して緑が繁るように、神の民の信仰の回復がなされるようにとの「祈り」が必要です(4節)。そして、そのような祈りに伴う「涙の種蒔き」を促しておられます。そうした中から、主なる神によって「喜びの収穫」をさせてくださるのです。そこには、単に労苦して種を蒔いたからというのではなくて、神の恩寵が先行しています(5〜6節)。
 今日、漫然としてではなく、的を絞って、ひとりの人の魂を愛して、その救い、また信仰の回復のために祈り続け、涙をもって福音の種を蒔き続ける者を、神は慕っていてくださいます。


                  (説教者:柏原教会牧師 川原崎晃)