柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「老いてなお壮健」 ヨシュア記14章6-15節

 ヨシュアの良きパ−トナ−であったカレブの人柄と生涯の鍵となるみことばは、『わたしのしもべカレブは、ほかの者と違った心を持っていて、わたしに従い通したので』(民数記14章24節)との神のおことばです。

Ⅰ.違った心を持っていた
 《忍耐の心》がありました。モ−セの偵察隊の内10名の報告は、困難という状況判断をしたゆえに、神が小さく見えました。しかしヨシュアとカレブは、その困難を直視しながらも、約束の地を与えると言われる神を見上げたのです(民数記13章30節)。民は不信仰の声に従い(同14章1〜3節)、また感情的になって二人を石で撃ち殺そうとしました(同14章10節)。しかし、二人は冷静沈着に、忍耐をもって人々を静めようとしました(同14章6〜9節)。その後、荒野の40年の旅をカレブは不信仰で不従順の民と生活を共にする中で、苦しみに会う度に民を責めることなく、あてつけがましい素振りを見せることもなく、煩わしい人間関係の中にあって忍び通したのです。
 しかし、この忍耐は、民の不信仰で不従順な態度に対して悲しみと痛みを覚え(同14章6節)、心燃える《熱心な心》を合わせ持つものでした。
 さて、この忍耐は、神が私たちに抱いておられるものであり(?テモテ1章16節、?ペテロ3章15節)、そこには主イエス・キリストの十字架の燃える愛があります。それが、御霊の実として私たちに現されてくるのは、赦し合うという燃える愛においてです。

Ⅱ.主に全く従った
 カデシ・バルネヤからカナンの地に入り、そこを平定するまで45年、カレブは『主に従い通しました』(ヨシュア14章8,9,14節)。
 モ−セの後継者として抜擢されたヨシュアに対して妬みもなく、つむじを曲げることもなく、忠実に主に従い通したカレブこそ、聖別され、主に用いられた器でした。
 その壮健ぶりたるや、40歳の時だけでなく85歳になっても、困難と戦い続けたのです。そして、自らが労して地を戦い取るとの積極的な生き方でした。この勇気と積極性は、人間的向こう見ずなものではなく、謙虚に『主が私とともにいてくだされば』という信仰の生き方でした(同14章12節)。聖書の信仰は、臨在の主によって勇気と積極性を与えられるということを、若い時から確立していてこそ、老いてなお壮健なのです。
 私たちの信仰を変質させてはなりません。終始一貫した主への信仰の従順に生きる中で、困難に挑戦し、信仰によって前進し、神の約束を自らのものとする壮健さを主なる神は求めておられるのです。

                  (説教者:柏原教会牧師 川原崎晃)