柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「神との和解」Ⅱコリント5章17~21節

柏原教会は今年創立されて88 年を迎えます。

コロナ感染のため集まってお祝いできないのは残念なのですが、このような中でも礼拝できることを感謝します。来年、教団 70 周年の記念誌が発行されますが、教会の沿革の原稿を依頼され、改めて教会の記念誌等を見ました。

創立者であるホーア先生が、大阪南部の宣教のビジョンが与えられ、 88 年前柏原に来られました。とにかく救霊に励まれることが第一でした。そのことは現在も変わりません。教会の使命は伝道にある、イエス・キリストの救いを伝えるのが第一の目的です。なぜなら先生はイエス・キリスト によって罪ゆるされ救われたからです。そしてイエス・キリストから伝道の使命を与えられたのです。
1,神との和解
先生はクリスチャンホームに生まれました。お父さんは香港で殉教されたビショップ・ホーアです。ところが、ホーア先生はキリスト教信仰には反対でした。あるときはお父さんの大切な聖書をペンキで塗るとか、とんでもないことをされました。しかし、そのお父さんが香港で殉教されたことがきっかけとなり、イエス・キリストに対する明確な罪の悔い改めが与えられ、生涯をキリストにささげるようになったのです。
神様はキリストにあって罪を赦して下さった。それは罪を知らない方が罪に定められ、キリストが十字架にかけられて身代わりとなって下さったことがはっきりと解ったからです。ですから、今までの失敗や過ち、罪が完全にキリストによって赦された確信が与えられたのです。まさに 17 節にある御言が先生の心の内になされたのです。その罪の赦しの喜びは、生き方が全く変えられるものとなりました。
音楽の才能があり、英国の王室の方にピアノを教える位の技量であったと聞いています。また語学の才能も抜きんでて、聖書語学・日本語や韓国語も流 ちょうに話される賜物に溢れる先生でした。おそらくこの世でも立派に通用する能力を、すべてイエス様に献げられたのです。それほどにキリストの愛は大きいのです。
2,キリストに代わる使節
神様は私たちの罪をキリストによって赦して下さいました。それ故に赦された者の使命は何でしょうか。それは 18 節にある和解の務めを私たちに与えて下さっておられるということです。
赦された人は、赦すことができます。たとえ多くの罪を犯しても、それ以上に赦され愛されているなら愛することが可能となるのです。
日本ミッションの故豊田龍彦先生が、 私が高校生の頃、教会の礼拝に来られていました。先生の救いの証しは衝撃的でした。罪を犯し教会で悔い改め、その足で警察に出頭され、ゆるされた。
その証しを聞き、驚きましたがそれ以上に素晴らしい伝道の働きをされて多くの人にキリストの救いを語られ導かれたのです。救われた人には神様は罪のゆるし、和解のことばを委ねておられるのです。
パウロは、「私たちはキリストに代わる使節なのです」と語っていますが、今も変わることはありません。私たちは、キリストの全権大使です。すべてイエス様から任せられて、和解の使者になっているのです 。「神と和解させていただきなさい」―「汝ら神と和らげ」、とホーア先生の墓標に刻まれています。
私たちは、「神と和解させていただきなさい」との御言葉をしっかりと心に刻み込んで、イエス・キリストの罪のゆるし、神様の御愛を伝える者とさせていただきましょう。

 

(宣教者:柏原教会牧師 西本耕一)