柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「主に仕えなさい」ヨシュア22章5節

ヨシュア記は主なる神が与えると言われた約束の地の征服の記録です。外敵との戦いに勝利し、それぞれの部族ごとに割り当ての地が与えられ、一件落着のように思われましたが、思わぬトラブルが出てきました。


1,しるしを求める

イスラエルと共に戦った、ルベン人ガド人マナセの半部族はモーセとの約束どおり、ヨルダン川の東に住むことになりました。ところがその時、彼らは祭壇を築いたのです。それは、神様に犠牲をささげて礼拝する祭壇とは異なりました。むしろ、それは自分たちもまたイスラエルの民であることの証し、目印になるような祭壇でした。非常に大きなもので遠くからも目立つものでした。
なぜ彼らは、それを立てたのでしょうか。それは、彼らの中に不安・恐れが生じたからです。イスラエルの大半はヨルダン川の西に割り当ての地をもらいました。しかし、3部族は、自分たちの割り当ては手狭なので、モーセに東の地に住むことを願ったのです。そして彼らは許可され、ヨシュアもそれを実行しました。
しかし、彼らは不安だったのです。今は覚えているかもしれないけれど、川向こうに住むものとして忘れ去られるかもしれない、その不安に駆られて目に見えるものを立てたのです。それがあだとなって、逆にイスラエルの他の部族から疑われる結果となりました。


2,信仰を第一とする

彼らは忠実な部族でした。イスラエルと共に敵に立ち向かい、敵を打ち破っていったのです。主のしもべモーセと彼らは約束したのでしたが、その後継者であるヨシュアにもよく聞いて従っていったのです(2節)。彼らには何の落ち度もありませんでした。そして、約束どおりヨルダン川の東に住むことができました。しかし、将来に対する不安が彼らを勝手な行動を取らせることとなったのです。そして、イスラエルに不審を抱かせ、非常に危険な状態となったのです。
私たちも、不安にさいなまれることが出てくるのではないでしょうか。今まではうまくできたけど、これから先はどうなるかわからないと心配するのです。しかし、そこで思い煩ってはいけないのです(マタイ6:34)。不安なときにこそ、信仰を働かせるべきです。主の約束、御言葉を信じることです。ですから、ヨシュアは彼らに対して、命令と律法をよく守り行えと言ったのです。祭壇を立てろとか、宮を造れとは言いませんでした。命令を守る、それは神の御言葉を信じて従うことです。それが私たちの信仰です。
私たちが不安に襲われるとき、私たちを守るのは神の約束の御言葉、聖書です。イエス様も荒野でサタンの試みに遭われたとき、サタンに打ち勝たれたのは自分の権威や力ではなく、神のみことばによって勝利されました(マタイ4:1〜11)。私たちも同じです。神の御言葉、聖書のことばによって勝利することができるのです。


3,主に仕える

律法の根本は十戒であると言えます。そして、その中心的な考えは、神を愛し、人を愛することです(マタイ22:36〜38)。そして、ヨシュアは彼らに、主を愛し、主にすがり、主に仕えなさいと命じました。もし、彼らがこの御言葉を信じ、その通りにしていればその後のトラブルはなかったでしょう。そして、それ以上にさらなる神様からの祝福、繁栄、恵みをいただくことができたでしょう。
人間は愚かで弱いものです。すぐ疑い、不安に思います。しかし、神様は私たちを愛し守ってくださる方です。その全ての咎や過ちも十字架によって赦され、新しくされて力が与えられるのです。
私たちもまた十字架で死に、よみがえられた主に仕え、勝利と祝福のある人生を歩ませて頂こうではありませんか。


         (宣教者: 柏原教会牧師  西本耕一)