柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「聖霊によって生きる」ガラテヤ5章16-26節

ロンドン・オリンピックで日本は史上最多のメダルを獲得しました。テレビでもメダルを獲得した選手が多数出演し、賞賛されています。聖書にはメダルのことは出てきませんが、やがて私たちには義の栄冠が待っていると語っています(?テモテ4:8)。


1,心の中の戦い

オリンピックに参加した選手には2冊の本が手渡されたそうです。いずれも精神面を支えることが記されています。「オリンピックには魔物がいる」と言った選手もいましたが、心の葛藤、精神面での強さも求められるのではないでしょうか。
その点では、私たちも同じです。緊張したり、自分の力が発揮できないことや、焦りを感じて前に進まないことも多くあると思います。
一人の人が金メダルを取る影には、他の人の支えがあることを教えられます。
私たちの人生も、一人で苦しむのではなく、かならず助けが与えられることを信じなければなりません。それが、神様の救いです。
私たちの心には、二つのものの葛藤があります。使徒パウロはその事を克明に語っています(ローマ7:15〜24)。私たちの心には、肉の欲望がありそして、それに対して御霊―神の聖霊の御心、働きがあるのです。
肉の願うことは19節から21節に出ています。そのようなことをするものは「神の国を相続すること」はないと警告しているのです。その反対に、聖霊の働き、その実は22節から23節に記されています。それらを禁ずるものは何もないのです。もちろん私たちは、御霊の実に満たされたいと願うものです。それをどのように成し遂げられるかが、私たちが勝利ある人生を歩めるか否かにかかってくるのです。


2,聖霊によって生きる

パウロの私たちに対する勧めはなんでしょうか。「御霊によって歩みなさい」ということです。すなわち、私たちは御霊に導かれて生活する、日々を歩むということです。「万事聖霊、万事祈祷」と今年の標語に掲げていますが、そのように毎日生きることなのです。
パウロの心の葛藤はどのように解決できたでしょうか。それは24節に表されています。「キリスト・イエスにつく者は、自分の肉を、様々の情欲や欲望とともに、十字架につけてしまった」と言っています。肉とは肉の欲望すなわち生まれながらの罪深い性質であり、それを助長し援護するところの、自分の内にある情熱、欲望もろともに十字架につけて殺してしまった、とパウロはその信仰を証ししました。もし、私たちも心の中に、善と悪が入り乱れて、肉の欲望と御霊が互いに対立する葛藤があるなら、私たちもその情と欲とともに自分の肉の性質、自分の自我を十字架につけてしまう。十字架に磔にして殺してしまう信仰が必要なのです。「苦難なくして栄冠なし」とはよく言われますが、私たちに取っては、「十字架なくして勝利なし」つまり、自分の自我が十字架につけられ、粉みじんに砕かれなければ神の栄光、本当の勝利はないのです。
苦難の後に栄光がある。十字架のあとに、復活の栄光があるのです。その事を信じて、自我は十字架につけられ、復活のキリスト、内住のキリスト―御聖霊が豊かに働かれる生活を生かさせていただきましょう。


           (宣教者: 柏原教会牧師  西本耕一)