柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「揺るがない人生」詩篇46篇1-5節

今日は9月最初の日曜日です。週報には振起日聖餐礼拝とありますが、猛暑の続くなか私たちの信仰をもう一度神様のあわれみによって奮い立たせていただき、実のある信仰生活をさせていただきたいと思います。

9月1日は防災の日でした。それは関東大震災に由来しています。正午ころに地震が発生し、その後の火災で東京は三日三晩焼け続け、気温も40数度になったとあります。市街は八割方焼け、二十万人以上の死傷者が出ました。阪神淡路大震災のときは数千人の死者ですから、その規模の大きさが伺えます。


1,災いはこの世にいる限りある

「天災は忘れた頃にやってくる」と寺田寅彦が言いましたが、私たちは気を付けなければなりません。絶対に安心と言うことは言えません。あの阪神淡路大震災もだれが予測できたでしょうか。今は復興しましたが、大変な状況でした。私も実際に行ってみましたが信じられない情景を見たのです。大きなビルは倒壊し、アスファルトの道路はめくり上がり亀裂が走っていました。
それと共に恐ろしいのは津波です。国際語にもなっています。3節にも「水が騒ぎ立ち、水かさが増す」とありますが津波を思い起こさせます。最近では2004年のスマトラ沖地震津波はすざまじいものでした。インド洋沿岸の国々が大きな被害を受けました。ちょうどクリスマスの後の出来事でしたが、あるクリスチャンの人たちは、山でクリスマスを祝うことを示されて、難を免れたことを聞いたことがあります。また、聖書の中にも山に逃れることが記されています。避難することが第一です。関東大震災の時、都内に陸軍被服省跡があり、避難場所に指定されていました。ところがそこに逃げ込んできた人たちは、なんと火炎竜巻が発生し多くの死傷者が出たのです。安全と思われていたものが安全ではなかったのです。


2,私たちの救い

私たちもこれさえあれば大丈夫と思っているものが、案外たよりにならないのかもしれません。新約聖書のヘブル書12章26節からは「揺り動かされる」ことが出ています。それは単なる地震のことではなく、それこそ天変地異、自分の命がどうなるかというような状況です。
私たち自身の生活も、揺すぶられることがあると思います。思わぬ病気や事故、災難と言ったものがあり揺すぶられるのです。自分の地位や名誉、財産や健康、経験や力、それが自分を支えてくれるように思いますが、大きく揺すぶられると壊れてしまい、崩れてゆくのです。
しかしまた、本当に揺るがないものがあるのです。それは真の神、すべてのものを造られ治められる方、私たちを守られる救い主がおられるのです。1節に神はわれらの避け所、また力。とありますが実はイエス・キリストのことです。キリストこそ私たちの避け所であり救いなのです。
柏原教会の二代目の牧師は向後昇太郎先生です。私も個人的にお世話になりました。先生はご実家が日蓮宗であり先生自身も毎日熱心にお経を唱えていたそうです。また近くにあった教会学校を邪魔することもされていたと聞きました。しかし、関東大震災の時、被災され片眼を失われましたが、そのことを通して、キリストを知るようになられたのです。5節に「神はそのまなかにいまし、その都はゆるがない。」とあります。私たちは揺すぶられますが、その中に揺すぶられないものを見いだすことができるのです。
私たちの人生にも揺すぶられる時があります。振るわれるときがあります。しかし、私たちには揺らぐことのないキリストの救い、すなわち十字架によって赦され、愛される、永遠の救い、避け所があるのです。そこから慰めと力をいただいて揺るぎない人生とさせていただきましょう。


                 (宣教者 柏原教会牧師  西本耕一)