柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「主のいやし」ホセア6章1-3節

今週は終戦記念日があります。太平洋戦争で多くの生命が失われ、今も悲しみの中にある人々がいます。争うことをやめ真の平和を見いだす必要があります。

1,私たちを引き裂くもの
 1節に「引き裂いた」という言葉が出て来ます。ユダヤの国はソロモンのあと南北に分裂しました。王の悪政と民衆の反乱によるものでしたが、聖書はこのことに関して「主は私たちを引き裂いて」とあります。神様がイスラエルを引き裂かれたのでしょうか。そのことは、なぜ神がおられるのにこの世では戦争があったり、人殺しのような恐ろしい犯罪が起きているのか、という質問にも関係するかと思われます。
 神様は正しい方です。悪を行われる方ではありません。その最大の問題は人間にあります。人には欲があります。また神に敵対するサタンの存在を忘れてはいけません。そのためにアダムとエバは罪を犯してしまいました。
 その罪の性質を私たちも受け継いでいます。争いや分裂が起こります。その最もたるものが戦争です。イスラエルも戦争に巻き込まれました。アッシリアに攻められ、そしてバビロンによって滅ぼされてしまったのです。
 最大の罪は、神を信じないことです。イスラエルはその罪を犯しました。そして偶像礼拝や人に頼むようなものとなったのです。最初のクリスチャンとも言うべき、アブラハムはどうだったでしょうか。行き先を知らないで神に従って行きました。また、キリストの復活の時、弟子のトマスは信じられませんでした。しかしキリストは彼にも現れ、トマスは「我が主よ、わが神よ」と叫んで信じたのです。見ないで信じる者は幸いです。
 私たちにはその信仰が必要です。

2,主のいやし
 しかし神様は私たちを癒やされる方です。それは1節に、いやし、また包んで下さると約束があります。主なる神はいやし主です。私たちの傷をいやし包んで下さる方です。癒やされると喜びが心からわき上がります。
 そのことを預言者イザヤは「その打たれた傷によってわれらは癒やされた」(Is.53:5)と言っています。
 私たちは何によって癒やされるでしょうか。それは十字架です。十字架によって私たちは癒やされるのです。それは魂に救いをもたらします。永遠のいのちを与える者です。2節には、「生き返らせ、立ち上がらせる」復活のことが約束されています。私たちは、神様が信仰によって与えて下さる永遠のいのちによって生き返り立ち上がることが出来るのです。
 そのためには私たちはどうしたらよいのでしょうか。主を知ることです。切に追い求めることです。そのことによって私たちは争いや滅びから救われるのです。
 どのように主を知ることが出来るでしょうか。聖書です。聖書を読むと、主のことがわかります。そして主を知ることとは、1節にある「主に立ち返る」ことです。主に立ち返るとは、悔い改めです。自分勝手な生き方から、神さまに従う新しい生き方をすることです。5章10節に「自分の罪を認め、わたしの顔を慕い求め」とある通りです。放蕩息子が父の元に帰ることと同じです。
 3年前に、「ふたりの贖罪」日本とアメリカ・憎しみを超えてという番組がありました。衝撃的でした。真珠湾攻撃の総指揮官淵田美津雄と日本を初めて爆撃したジェイコブ・ディシーザーがなんと、キリスト教の伝道者になって固い握手をし、キリストの救いを伝えたのです。驚くべきことです。十字架でキリストが罪を赦し、和解を与え、平安を与えて下さるのです。今日も同じです。神様はいやされます。
 私たちはキリストの十字架によって、心をいやして頂き、キリストの復活のいのちによって立ち上がらせて頂きましょう。

(宣教者:柏原教会 西本耕一牧師)