柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「いかなる時も賛美」 詩篇8篇

 この詩篇は、天地創造に思いをはせて創造主をたたえている「賛美のうた」です。特に、神の創造における人間を省みて、あまりにも小さい存在に心を留められる偉大な神の知恵を賛美しています。

1.幼子のように純粋に  2節

 まず、賛美をささげるお方への「呼びかけ」から始まっています。全てのものを支配される『尊い』お方であり、永遠からその『栄光』を現しておられる『あなたの名は』と呼びかけています。このように、主なる神を「あなた」と呼べる関係はすばらしいものです(1節、9節)。
 この詩篇では『地にあまねく』と、神はこの地上で最も小さい、幼子と乳飲み子たちの口に賛美することばを与えられました。しかも、その飾り気ない賛美は、どんなに強力な神を否定する敵に対しても『とりで(力)』にさえなられるのです。このように、言語をもって神をたたえることは、何にも勝ってすばらしいことです。お互に、幼子のことばで教えられた、ハッとさせられた、との経験があるものです。
 幼子のように、純粋に神のみわざを直感し、それに感謝する言葉を持つ者は幸いです。

2.造り変えられた歓喜を持って  3〜8節

 神が造られた天地宇宙に比べて、私たち人間は何て小さい・弱い・卑しい存在かと実感せざるを得ません。しかし、大いなる神は、そのような小さい者を顧みていてくださり、『神よりも低く造って(いくらか劣っている)』くださったという驚くべきことに気づかされます。そこには、人格あるものとして決断し、愛することのできる存在として、また被造物の中での冠として他を治めて管理する存在とさせてくださったという、人間のすばらしい尊厳性があります。
 ところが、低く・劣る・足りない存在でもあります。そうした者に、主が牧者となられるとき、乏しい、欠けた存在ではなくなるのです(詩篇23篇1節)。
『へブル人への手紙2章6〜11節』は、『詩篇8篇5節』をイエス・キリストの十字架と復活において成し遂げられたことを証言しています。ただし『同6節』はまだ完遂されていません。それが完全な意味で成し遂げられるのは、キリストの再臨の時です。そこには、イエスの兄弟であるとの特権にあずかっているゆえに、「嘆きのうた」より「たたえのうた」を歌う生涯が展開されるのです。
 イエス・キリストによってもたらされた驚くべき救いを、たたえずにはおられません!

             (説教者:柏原教会牧師 川原崎晃)