柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「教会の起源」 使徒行伝2章1〜13節

 キリスト教会の起源は、ペンテコステの時であり、イースターから50日目のことです。その教会誕生の起源には、三つの要素がありました。神の遠大な救いの計画の中において「神の時」が定められ、「神の霊」に満たされて、「神のことば」を知らされた神の人が宣証した時からです。


Ⅰ.神の時 1節

 『五旬節(ペンテコステ)』とありますが、これはユダヤ教の祭日でもありました。それは、過超祭から50日が過ぎて、モ−セが神から十戒をいただいたことを記念するときでした。その神の律法を守ることができない、言われれば言われるほど守れない人に対して、聖霊が注がれることにより神の愛に満たされ、感謝と喜びのうちに律法を守れるように変えられるのです(ローマ5章5節、ガラテヤ5章5節)。
 さらに、五旬節は、イスラエルの民が約束の地に入って農業を営むようになり、収穫の初穂を感謝をもってささげ、豊かな実りを喜んだ七週の祭りの時でした。キリスト教会においても、キリストの復活から50日目に、救いみわざが拡大していく豊かな霊の恵み、信仰者の人生の豊かな結実の日となったのでした。
 このように、ユダヤ教ペンテコステという祝日が、キリスト教化されていって新しい意味合いを持つようになったのです。「五旬節の日が満ちて」と、神の時刻表は完全に正確なのです。


Ⅱ.神の霊 1〜4節

 聖霊は、風(息)に象徴されているように、目には見えない形で働かれて(ヨハネ3章8)、霊的に死んでいた者を新しい神のいのちに生かし、次々に新しいいのちを持ち運んで生み出していくのです。
 また、聖霊は、炎(火)に象徴されているように、人間の罪や汚れを焼き尽くし、キリストのみ姿を焼付け、キリストのものとして燃え続けさせてくださるのです。
 そして、聖霊は、舌(言葉・国語)に象徴されているように、福音のことばを語らせる働きをされるのです。
 この聖霊が、『ひとりびとりの上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ』るのです。


Ⅲ.神のことば 4〜13節

 聖霊に満たされた人々は、『聖霊が語らせるままに、いろいろの他国の言葉で語り出した』のでした。しかも、そこに集まっていた人々が理解できる言葉で、『神の大きな働き』である福音を語ったのでした。
 『天下のあらゆる国々から』とあるように、福音には世界性があります。また、『それぞれ、生まれ故郷の国語』で語られたのですから、福音の土着性もありました。確かに、今まで喋れなかった外国語が喋れるようになって福音を語るということもありますが、何よりも、不平不満の言葉・呪いの言葉・自分を誇る言葉ではなくで、神の福音を語るようになり、神を喜び、神を賛美し、神に感謝する言葉がほとばしりでるようになるのです。
 信仰の世界は恵みの世界であり、奇蹟の世界です。聖霊が一人ひとりに臨む時に、その人は新しくされ、神の器として神のことばに生きる者となり、神の恵みの管として神のことばを宣証する者にならせていただけるのです。
                          (説教者:牧師 川原崎晃)