柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「栄光の回復」 エレミヤ書 33章6~9節

 エレミヤは涙の預言者と呼ばれています。それは彼が自分の祖国イスラエル(ユダ王国)がカルデヤ人(バビロン)によって滅ぼされることを人々に語ったからです。
しかし彼がそのことを語った真の目的は神による栄光の回復にあったのです。

 

1,神の立て直し

 

 エレミヤの預言は単にエルサレムが異邦人によって破壊されるだけのことではありませんでした。
 

 この事によってユダとイスラエルを回復させる(7節)と約束されたのです。ユダとイスラエルの回復とは何でしょうか。実は分裂があったのです。ダビデとソロモンの時代はイスラエルが一番栄えていたときでした。しかしソロモンなきあとに、国は分裂しました。それは住民に重い税を課すことが問題となったのです。
ソロモンの息子レハブアムが後を継ぎましたが彼は高慢にも、自分は父よりも偉いと高ぶって税を重くすると言ったのです。もちろん人々は不満を持ちヤロブアムを王として分裂したのです。

 

 実は問題は税金のことではなくて、偶像礼拝にあったと言うことです。
ソロモンは最初謙遜でした。彼は若くして王となり神様にイスラエルを治める知恵を求めました。その願いに神様は応えられて知恵と共に富も権力も与えられたのです。

 

 しかし、後年彼は周りの国々と交易を結び国は豊かになり、それと共に偶像礼拝も入ってきたのです。神殿にまで偶像が持ち込まれるようになったのです。

 

 十戒に私以外の者を神としてはならない。偶像を刻んで拝んではならない、と戒められています。神様との約束を破ったのです。そのことの故に、神様からの祝福(幸福)を受けられなくなり、まさに呪われた者となって愛が冷え、分裂し、ついには滅びに向かうこととなったのです。

 

 それでも神様はイスラエルを愛し、回復と癒やしを与えると約束されたのです。この預言はまだ、エルサレムが滅ぼされる前のことでした。王や指導者たちはなんとか守ろうとして躍起になっていました。ところがエレミヤは滅ぼされる預言したため、監視庭に閉じ込められたのです。
大事なことは、建て直すのは人ではなく神様であることです。創造主なる神様が、建て直さなければ、本当の回復癒やしはないのです。

 

2,神の癒やし

 

 それでは如何に神様は偶像で満ちたエルサレムを回復されるのでしょうか。そのために滅ぼされるという荒療治が必要でした。
偶像礼拝はちょっとやそっとのことで取り除くことは出来ません。身体の病でも、悪いところを取り除かなくてはどんどん広がって行くのです。取り返しがつかなくなります。ですから神様はエルサレムの栄光の回復のために、バビロンによって滅ぼされることを許されたのです。そして70年後に回復されると約束されたのです。

 

 8節には「すべての咎から彼らをきよめ」とありますが新約聖書では「御子イエスの血がすべての罪から私たちをきよめてくださいます。」と約束されています。
キリストが十字架にかかってくださった。そしてキリストがすべての咎過ちを身に受けてくださり死んでくださったのです。
それは、エルサレム陥落に匹敵しそれ以上のものであると言えます。それ以外に私たちの罪のゆるし、そして恵の回復は他にはないのです。

 

3,神によって与えられる祝福

 

 ことごとく破壊されたエルサレムと、その神殿は再建されます。その記録はネヘミヤ記エズラ記に記されています。それと同じように、私たちの人生もキリストによって新たに造り直されるのです(Ⅱコリント5:17)。
エルサレムは何度も破壊されました。しかし、神様が約束されたように回復しているのです。周りの国々は驚きます。なぜならこの事を通して神様は守られ回復を与え、祝福と平安を与えられるからです。

 

 私たち一人ひとりも、イエス・キリストから十字架によって古い自分が壊されて、新しい人に生きる、信仰を持って歩ませていただきたいと思います。

 

(宣教者:柏原教会牧師 西本耕一)