柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「平和をつくる幸い」マタイ5章8-12節

2月11日は日本では建国記念の日として休日となっています。また、キリスト教会関係では、信教の自由を守る日となっています。それは、太平洋戦争に関係があります。日本が戦争に進むにつれて言論統制が厳しくなり、治安維持法が制定され、国家にそむく者は弾圧されることになりました。
柏原教会も、ホーア先生により開拓されて、教会が建てられましたが、日中戦争が始まる頃は、祈りの家は次々と閉鎖され、監視の目も厳しくなり、ついには英国へ強制送還となったのです。しかし、それでも先生は日本を愛され、戦時中も英国で日本のために祈り、ついには戦後第一号の婦人宣教師として日本に帰ってこられたのです。なぜそのようなことが可能となったのでしょうか。


1,心の聖潔が与えられた

先生はクリスチャンホームに生まれましたが、束縛されることは大嫌いであったようです。特に信仰に関しては反感を持っておられ、お父さんの大切な聖書を真っ黒に塗った話などもあります。
しかし、お父さんの死を通して、神様から生きる意味を問われ、その時にキリストの十字架が自分の罪のためであったことがわかり、罪の悔い改めをなし、キリストの十字架によって救われたのです。
心のきよい者は幸いです。とありますが、まさに心がイエス様の十字架の血潮にきよめられ、今まで見えなかった神の世界信仰の世界が見えるようになり、それ以上に神ご自身と深く交わりが与えられ、救いのために大いに用いられたのです。


2,平和をつくる幸い

心がきよめられたら、どんな変化が起こるでしょうか。一つのことは、平和を造り出す者となる。と言うことです。英語ではピースメーカーです。その反対は、トラブルメーカーです。私たちは、ピースメイカーでしょうか、それともトラブルメーカーでしょうか。
ピースメイカーの原動力は、キリストご自身です。キリストが私たちのうちに働いて下さらなければ私たちはピースメーカーとなることはできません。私たちが自我に生きるなら、肉の欲に生きるなら、そこから平安が生まれるでしょうか。おそらくは、欲に支配され、いらだちや焦り、そして様々なトラブルが生じると思います。
パウロもそうでした。彼は肉の欲に生きていたときは、自我に支配され、神の喜ばれることを行わず、返って悲しむべき迫害を繰り返していたのです。それはキリストに逆らうことでした。しかし、彼は復活のキリストにお会いして人生が変えられたのです。迫害者から、喜んで迫害を受ける者へと変えられました。彼はトラブルメーカーからピースメイカーに変えられたのです。


3,天が開かれる

なぜ変えられたのか、その答えは「天」という言葉にあります。天国のことです。神が支配される御国、神の国です。私たちはこの世に肉体を持って生まれました。そして必ず肉体は滅びます。しかし、神様は私達に新しいいのち、永遠のいのちを与えて下さり、神の国すなわち天国に生きるものとして下さるのです。11節に「ののしり、悪口」とありますが、たとえそのように悪口を言われても言い返さない、必要はなくなります。なぜならば、イエス様がご自身の十字架の血潮をもって心をきよめて下さるからです。その時に、キリストの姿を見ることができます。最初の殉教者ステパノは真にそうでした。天が開かれキリストの姿を見て殉教していったのです。その天において報いを得ることができます。なぜなら天において真の牧者―子羊イエス様が、目の涙をすっかりぬぐい取って下さると約束されているのです。主は私たちを慰め励まして下さる方です。
何よりもまず私たちは、十字架の血潮によって心をきよめていただき、平安が与えられ、迫害されても、このキリストがおられる、わたしのために十字架にかかり、死んでよみがえられたキリストが私のうちにおられるこの事を感謝し喜ぶものとさせていただきましょう。


                      (宣教者:柏原教会牧師 西本耕一)