柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「祝福の神」 エレミヤ29章11節

たまに、キリスト教を信じて何か良いことはあるんですか、と尋ねられることがあります。わたしは「あります」とはっきり答えます。もし良いことがなければ、わたしは信じていなかっただろうと思います。人間は苦労ばっかりで生きていくことはできません。たとえ苦しみの連続のような人生であっても、たまには良いことがないと、この世はいきていけないと思います。
ラインハルト・ニーバーの祈りの中に「この世においては適度の幸せに、次の世においては、あなたのみそばで最高の幸せにおらせてください」という言葉がありますが、わたしたちには適度の幸せが必要です。神様はその幸せをわたしたちに与えて下さるのです。
今日の聖書の箇所は、歴史的な神の約束のことばです。イスラエルの民が、神に逆らい偶像を神として拝んだために、ついにはバビロンの補囚となりました。そして70年間異国の地で暮らさなければならなかったのです。彼らにとっては辛いことでした。しかし、神様はあわれみの神であり、彼らを70年後には解放する、と約束され現実にそのようにされたのです。
11節に「わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っている」と神は言われますが、確かにバビロン補囚からの解放や、第二次世界大戦後のイスラエル共和国の建国を見るときに神は歴史の中に働かれ、聖書に約束された通りに行っておられることを見ることができます。この真の神は、わたしたちにも幸いを与えて下さいます。
いったい神の計画とはどんなものなのでしょうか。


1,平安を与える

まず第一に平安を与えると神様は言われます。平安という言葉はヘブル語でシャロームです。アラブ語ではサラームです。よく似ています。ともに平和を意味することばです。彼らには大切なことばだと思います。相手と争わない、喧嘩しないことはわたしたちが幸せに生活するためには、根本的に必要なことです。パレスチナでは紛争が絶えませんが、不思議と神の都エルサレムは大規模な戦いは今のところありません。神の守りがあるからではないでしょうか。わたしたちの家庭や職場、また人間関係でも平和を与えて欲しいと思います。
シャロームのことばの中には、健康、繁栄、完全といった意味もあります。神様の平安は精神的なことだけでなく、わたしたちの肉体の健康も、経済的なことも豊かに与えて下さるのです。そして、神の完全は回復の完全です。壊れない完全と言うよりむしろ、たとえ壊れても完全に元通りになる完全です。回復力と言うか復元力です。神様はその力、その祝福を与えて下さるのです。


2,将来と希望を与える

神様は平安とともに、将来と希望を与えると約束されています。神様の与えて下さる幸福、聖書では祝福と言っていますが、それは偶然のものではありません。この世の幸福は偶然にラッキーだったと言うことがあります。たとえば宝くじが当たると言うことがありますが、それも偶然のたぐいではないかと思います。くじが当たり賞金を手に入れたけど、それ以上にお金を浪費した人もあります。
神様の与えて下さる祝福は偶然のものではありません。信仰の父と呼ばれたアブラハムという人も、神に従いその約束によって、多くの祝福を受けたのです。真の神は愛の神、祝福の神です。その神様はわたしたちに、平安と、将来・希望を豊かに与えて下さるのです。



                        (説教者:柏原教会牧師 西本耕一)