柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「敬うことの幸い」  申命記5章16節

5月第2の日曜日は母の日です。それは偶然に始まったものではありません。母の日を通して、神様の御心を知ることができます。


1.聖書の言葉より始まった

今から約100年前アメリカのウエスバージニア州にある田舎の教会で、ジャービス夫人が子どもたちに聖書を教えていました。それは十戒にもある「あなたの父と母を敬え」という言葉です。「敬うという言葉の中には感謝することも入っています。お父さんお母さんに、みなさんはどのように感謝を表しますか」と尋ねました。その中には、娘さんのアンナもいました。それから行く年か経ち、ジャービス夫人は天に召されました。教会で告別式がもたれ、その後記念会を行うときに娘のアンナは父母を敬えとの言葉を思い出したのです。
彼女はお母さんの好きだったカーネーションの花で、記念会が行われる教会の会堂を飾ったのです。そして、出席者にその話をし、カーネーションをプレゼントしました。みんな深い感銘を受けたそうです。ですから母の日は教会から始まったのです。「あなたの父と母を敬え」がその由来なのです。


2.愛のあらわれ

フランスのある神学者は「神がご自分の愛を徹底するために母親をつくった」と言ったそうです。子を思う母の愛ほど偉大なものはありません。
ある青年が過ちを犯しました。なんとその母親は息子が赦されるまで、トイレの中で涙の祈りをささげていたそうです。子どもの罪のためには、自分が罪を犯した以上に、自分の命を捨てるほどに悩み苦しむのが母親の愛情だとおもいます。
母の愛は偉大ですが、それに優るのが神の愛です。キリストは多くの人のために、贖いの代価としてご自分の命を与えられました。キリストは、私たちの罪をご自分の責任と感じ、血を流すほどに苦しまれ、じつに私たちの罪を背負って十字架の上で死んで下さったのです。
神はそれほどまでに私たちを愛して下さっておられるのです。


3.敬うことの幸い

ルターは「神は家庭の規律と秩序を維持するために、神の代理人として父母をつくられた」と言ったそうです。私たちはそれ故、父母を敬うことが大切だと受け止める必要があります。 そしてそれは無益ではないのです。第一に、齢を長くする―すなわち長生きさせると約束されています。現代ほどストレスのたまる時代はありません。金融恐慌による失業や、インフルエンザの地球規模的感染。不安な要素がたくさんあります。でもだいじょうぶです。なぜなら、神様が私たちに命を保証して下さるからです。
そしてこの神様は、私たちに秩序をもたらすべく、まず父と母を敬いなさいと命じておられるのです。たとえ理不尽に思える父母であっても、全てのものを造られた神を信じ従っていくなら神様は祝福を与えられます。
さらに第二のことは、幸せを与えると約束しておられます。主の約束された地に住まうとは、物質的必要も経済的な全ての必要を神様は満たして下さると言うのです。ですから、私たちは信仰によって安らぎを得ることができます。豊かな親と暮らす子どもは食いっぱぐれがありません。なぜなら、子どもには何もなくても、その親が多くのものを持っているからです。
なおさら、天地万物を造られた父なる神様は私たちを豊かに養われないはずはありません。
全てを神様にゆだね、信じて豊かな恵みにあずかりましょう。


                         (説教者:柏原教会牧師 西本耕一)