柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「人生を導かれる主」詩篇107篇23-32節

先月、瀬戸内海の島で貨物船が橋桁にぶつかり、島全体が断水となったニュースがありました。普通はそのようなところに大きな船は通りません。おそらく、短い距離を行こうとして大事故になってしまったと思います。
私たちも、困難を避けて楽な方向に進みたいと思いますが、そのような私達を、苦しみから救って下さる方がおられる。困難を解決して、平安に導かれる方がおられることをこの御言葉から学びたいと思います。


1,苦しみのときに主に叫ぶ

28節の御言葉は、一つではなく、6,13,19節と4回繰り返して同じ言葉が語られています。それだけ重要な言葉である、この107篇の鍵となる言葉です。
「苦しいときの神頼み」ということわざがありますが、それでも良いのです。苦しいときにこそ、私たちは頼りになる方、当てに出来る方がおられることを知ることが出来ます。
この御言葉を通して私は二つのことを思い出します。一つは、ヨナのことです。彼は預言者・宣教師でした。しかし、彼は神様の意に反してタルシシに逃れようとしました。その時、神様は大嵐を起こさせ、そして彼は海に放り込まれ、大魚にのみ込まれたのです。彼は神様にお詫びをし「心を入れ替えて従います」と祈りました。すると彼は大魚から出ることができ、神様が示されたニネベに行って、多くの人が救われたのです。
その原動力になったのが祈りです。彼は祈り神様は答えられ、彼が助かったばかりではなく、多くの滅び行く人が救われたのです。
そして、もう一つは、新約聖書で弟子たちがイエス様と舟に乗ったとき大暴風が起こり、舟が沈みそうになりました。その時イエス様は風と湖をしかりつけ、嵐を静められたとマタイ8章に出ています。なぜ嵐が止んだのか、それは弟子たちが「主よ、助けて下さい。私たちはおぼれそうです。」と主に向かって叫んだからです。それによってイエス様は彼らを助けられたのです。それは今の私たちに必要なことです。苦しいときにこそ、主イエスを求めることです。主に叫び、祈ることです。そうするなら必ずイエス様は助けて下さいます。その後でも、湖で夜中、向かい風で舟をこぎあぐねている時、「私である、恐れるな」と弟子たちに声を掛けられ励まされたのです(マタイ14章)。
ですから私たちも苦難の時にこそ、イエス様に呼び求めるなら必ず苦しみから救われます。


2,主に感謝と賛美をささげる。

しかし、私たちのなすことは、求めるだけではありません。実はここで命令されていることがあります。それは、31節32節にある、「主に感謝せよ。主を賛美せよ」ということです。私たちは人に親切にしてもらったらどうでしょうか。「ありがとう」と言うと思います。私たちは神様に助けていただいて何の感謝も御礼も言わないでよいのでしょうか。そうではないのです。神様は、感謝されることを喜ばれます。賛美されることを喜ばれます。天国でも、感謝と賛美をもって礼拝がなされてます。黙示録を見るとよくわかります。船の目的は海に浮かんでいることではありません。港に着くことです。人や物を港に運んで商売が成り立つのです。
しかし、私たちの人生の港はどこでしょうか。天国です。天国に入ることが最終目的地です。彼らは天国について、平安が与えられ、神をほめたたえ感謝をささげるのです。
私たちの人生を導かれるのはイエス・キリストです。この方こそ、私たち苦しみ悩みを受けとめて下さり、すべてを十字架で解決し、そして平安と希望を与えて下さる方です。
この方によって、私たちは「その望む港」に導いていただき、感謝と賛美をささげる者でありたいと思います。


                       (宣教者:柏原教会牧師 西本耕一)