柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「義のために苦しむ」1ペテロ3章13-15節

私たちは、この地上に生きていて様々な困難に遭うことがあります。しかし幸いなことがあります。私たちを救って下さる救い主キリストがおられるということです。このキリストのゆえに私たちは苦しみを乗り越え、喜びの人生に導かれるのです。

1,善を行う

13節に「善に熱心」という言葉が出てきますが、9節と関連があります。「悪をもって悪に報いず、侮辱をもって侮辱に報いず、かえって祝福を与えなさい」とペテロはいいました。それは、憎しみの連鎖を絶つということです。やられたらやり返す、というのはこの世の価値観です。やられっぱなし破損だ、やられたらやり返すんだ、と多くの人は思います。しかし、ペテロは「かえって祝福を与えなさい」と勧めました。彼は、ローマで大きな迫害に遭いました。ついには皇帝ネロに殺されるのですが、彼は全く抵抗しなかったのです。それよりも、むしろ殉教の中にもキリストを褒め称え、神の栄光がそのところに現されたのです。ですからそれを見た多くのローマ市民も自分もそのようになりたい、この世の醜さから救われてキリストの栄光の中に生かされたいという人がどんどんと起こされていったのです。


2,義のために苦しむ

また、ペテロは義のために苦しむことは幸いであるといいました。彼の言っている義とは、ただこの世で正しいと言うことではありません。彼が言っている義とは、キリストによって義とされる、正しいとされることです。彼もまたそれを体験した人です。彼はイエス・キリストの弟子でした。ところが、大きな失敗をしました。裏切ったのです。キリストがとらえられて、大祭司の庭で裁かれるとき、彼は知らないと三度言ったのです。
彼は最後の晩餐の時、イエス様に「鶏が二度鳴く前に、私のことを三度知らないと言うであろう」と言われていました。そのことが現実となったのです。そして彼は、庭から外に出て激しく泣いたのです。しかし、そんなペテロにもイエス様は「あなたが立ち直ったら、兄弟たちを励ましなさい」と言われていたのです。彼は自分の弱さを認め、罪を悔い改めて立ち直ることができたのです。そして彼は兄弟たちを励ますものとなり、ローマ皇帝のお膝元であるローマにまで来て、そして彼は殉教したのです。それは彼が語った「義のために苦しむことがあるにしても、それは幸いなことです」と言ったことを証しするに他なりませんでした。


3,心の中でキリストを主とあがめる

それでは、殉教の中の彼の心はどうであったのでしょうか。15節にあるように「心の中でキリストを主とあがめる」ことであったろうと思います。彼は十字架にかけられて殉教したのですが、伝説によるなら彼はイエス様と同じ十字架では申し訳ない、自分は裏切った者だ、だから逆さに十字架にかけてほしいと言ったそうです。そして、その中でも、彼は心の中でキリストを主とあがめ賛美したことでしょう。そのペテロによって多くの人はキリストを信じ、そして、彼らの心の中にも、復活のキリストが生きておられ多くのクリスチャンを励まされたのです。
それは今日でも同じです。キリストの十字架が私たちの罪を赦し、あの裏切ったペテロが赦されたように私たちも赦されるのです。そして、キリストの愛によって私たちは自分を呪う者を赦し、祝福することができるのです。私たちはいつも「心の中でキリストを主とあがめ」勝利ある人生を歩ませて頂きましょう。


        (宣教者: 柏原教会牧師  西本耕一)