イエス・キリストは様々な奇跡を行われますが、それを信じるのと信じないのとでは大きな違いがあります。私たちの日常生活にもキリストは働かれます。そのことが今日の聖書の中に出てきます。
ペテロは漁師でした。ゲネサレ湖すなわち、ガリラヤ湖もよく知っていました。しかし夜通し働いても一匹の魚もとれなかったのです。非常に不思議です。いないはずはありません。しかも夜、かがり火をたいて漁をするときたいてい魚は集まります。それが一匹も捕れなかったのです。ところが、イエス様が「網をおろして魚をとりなさい」と言われたときに、ペテロはおびただしいほどのたくさんの魚をとることができたのです。
ここに、私たちの人生の成功の秘訣があります。
１，御言葉に信頼する
ペテロは夜通し働き、おそらくはくたくたに疲れていたと思います。しかも、さらには網を洗っていた(2節)とあります。少し休ませてほしい、そんな状態だったではないでしょうか。 イエス様は、群衆に話をされていました。どんな話かというと「神の国の福音」(4:43)簡単に言えば天国の話です。どのような内容か、ここには記されてありません。しかし、病気のいやしや、悪霊のおいだし(4:40,41)がありましたから、天国では病もなく、悪霊に苦しめられることもない、完全な救いのことを語っておられたのではないでしょうか。そしてますます群衆はイエス様に近寄り、岸辺に立っておられたのが、ついには舟に乗らなければならないほどに大勢の人が押し寄せてきたのです。
舟の上から語られ、そして話し終わったところでペテロに、「深みに漕ぎ出して、網をおろしなさい」と命じられたのです。イエス様は、すべてをご存じです。何もとれないで、しょんぼりと空っぽの網を洗っているペテロに話しかけられました。
私たちの生活も、そんなときがあるのではないでしょうか。一生懸命やっているのに、何の成果も上がらない。がっかりしてしまう。そんな私たちにイエス様は語られるのです。そして、「もう一度、網をおろしなさい」と言われるのです。
ペテロは、そのことばを聞いて「でもおことばどおり、網をおろしてみましょう」と答えました。それが、ペテロの良いところです。イエス様の言われた言葉を信じて、従うそれがペテロの信仰です。「たとえ自分の考えと異なっていても、イエス様の言われることだから間違いない、大丈夫だ」と信じて行うことが必要です。
２，罪を認める
その結果どうだったでしょうか。おびただしいほどのたくさんの魚がとれたのです。一艘では間に合わない。仲間の舟にもお願いして、一緒にとった。それでも、舟が沈みそうになるそれほど多くの魚がとれたのです。
ペテロはどうしたでしょうか。イエス様の足下にひれ伏しました。お詫びをしたのです。「自分は罪深い人間です」とお詫びしたのです。それは、不信仰の悔い改めです。彼は「イエス様が言っても、たぶんそんなにとれないだろう。イエス様は大工だし、自分は漁師だ。自分の方がよく知っている」と心は高慢であったのでしょう。彼はイエス様にひれ伏しました。彼の不信仰―罪を認めて、お詫びし、悔い改めたのです。
私たちもまた、悔い改めなければなりません。自分が一生懸命やっても、成果が上がらない。くたびれ果ててつまらないことしかできない。私たちは、イエス様の声を聞かなければなりません。そして、イエス様は語ってくださいます。その御言葉に従うときに、思いもよらないほどの収穫が与えられるのです。イエス様は豊かに与えてくださる方なのです。
３，イエス様に従う
地面にひれ伏すペテロにイエス様は言われました。「怖がらなくともよい。あなたは人間をとるようになるのです」それはイエス様が約束されたことです。その後彼はその言葉の通り、人間をとる漁師、すなわち教会のリーダーとなったのです。 彼がなりたくてなったのではなく、イエス様が「人間をとるようになるのです」と言われたからです。そして彼らは「何もかも捨てて、イエスに従った」のです。それは彼ら自身の一番大切なものをイエス様としたのです。イエス様が一番なのです。自分の優先権を捨てて、まずイエス様のことを考えるようにすることです。ですから、日曜日はまずイエス様を礼拝することです。これが一番です。イエス様を神として崇め、礼拝することによって本当の喜びが与えられます。ペテロはそれを体験したのです。イエス様のお言葉に従って網をおろしたとき多くの魚をとることができたのです。
私たちもまず、イエス様を第一にいたしましょう。イエス様に従って、多くの収穫・祝福を得るものとさせて頂きましょう。
（宣教者: 柏原教会牧師 西本耕一）
