柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「豊かに与える愛」るか6章27-36節

日ごとに暖かくなり、春を感じさせる季節になりました。神様は私たちの心にも春の希望を与えて下さいます。


1,敵を愛する

エス様の時代、ユダヤの国はローマに占領されていました。ほとんどの人は、ローマに対して反感や敵対心を持っていました。悪い感情はだんだんと激しくなっていきました。
その問題の解決として、イエス様は素晴らしい答えを与えられました。それはまた、今の時代でも十分通用するものです。それは31節に「自分にしてもらいたいと望むとおり、人にもそのようにしなさい」と言うことです。それを心がけるなら、私たちの人間関係も、様々な問題も解決できるのではないでしょうか。
旧約聖書の時代においては「目には目を、歯には歯を」と言った律法により、罪に対する裁きの範囲が限定されましたが、それは完全な救済とはなりませんでした。今日、殺人犯が死刑になったとしても、被害者の家族には本当の解決が与えられるでしょうか。
エス様は、それに対して「あなたの敵を愛しなさい」と言われました。それは積極的な愛です。自分の敵は、自分に利益をもたらせません。かえって害を与えるものです。イエス様は敵を愛しなさいといわれ、十字架の上で、敵を愛されたのです。しかも、その十字架の上で自分を十字架にかけて殺すものに対して、救われるようにと祈られたのです。それは私たちに対しての祈りでもありました。私たちは、敵を赦すことはできません。まして、害を加えようとする人を、こちらから積極的に、喜んで愛することは不可能です。
しかし、人にできないことをイエス様は、私たちと同じような人間になられて、それを実践して下さったのです。それは如何にして可能でしょうか。キリストが私の心の中に住んで下さり、キリストが私の心を支配して、愛して下さるなら可能です。キリストの愛が、私たちの心に働くとき、私たちは、敵を愛することができます。
ですから、まず私たちは、キリストにすべてを委ねることです。そうすれば、イエス様が私たちを愛することができるようにして下さるのです。


2,神の深い憐れみ

私たちは、自分を愛する人を愛し、良いことをする人には良いことをすることができます。それは、神を知らない人でも悪者できることです。
しかし、天の父なる神様は、恩知らずの悪人にもあわれみ深いとあります。旧約聖書イスラエルの姿を見ればわかります。彼らは、神に対して不忠実であり、神に逆らいました。エジプトから脱出した後も、偶像を作ったり、不平や不満を言って神に逆らいました。しかし、そんなイスラエルの民を神様はあわれみ、忍耐をもって導かれたのです。なおさら、神様はわたしたちを、ご自分の子として取り扱って下さり、私たちの性質をご自身に似たものにして下さるのです。私たちの心の内面的な性質が、キリストに似たものとなることができるのです。
キリストの十字架を思えば私たち自身があわれみ深くなり、赦すことが可能となります。
そして、その寛容をもって、様々な問題を克服することができます。何よりも、永遠の御国天国において、私たちは神様から豊かな報いを受けることができるのです(35節)。


        (宣教者: 柏原教会牧師  西本耕一)