柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「その時、あなたは」 マルコの福音書13章14-27節

 時間を創造し、時間を支配し、時間の中にその計画を狂いなく実現されるのは、全能の神の他におられません。人間を罪と死の支配から贖われた愛の神は、この世界を大改造して新創造される時まで、歴史は着々と進行しています。このことに眼が開かれるなら、スケ―ルの大きな希望に生きることができ、忍耐することさえ喜びにしてしまうのです。これがクリスチャンです。
 本箇所には、先回に引き続いて「終わりの時」の預言がなされ、その時に私たちが取るべき信仰の在り方が警告として語られています。


Ⅰ. 苦難の時に  14〜23節
 『その日は・・・苦難の日だからです』(19節)とあります。それを歴史的にも見るなら、紀元後70年、ロ―マ軍によるエルサレム神殿破壊・民の虐殺・飢餓・エルサレムの町の破壊の預言です(14節、ルカ21章20節)。このことを知らされていたクリスチャンたちは、ヨルダン東岸のベレャ地方に逃れました(15〜17節)。こうした時には、偽キリストや偽預言者を多く現れて、クリスチャンたちを惑わそうとしてきますので、この苦難の日数を少なくしてほしいと祈るように勧められています(20〜22節)。
 こうした預言は、『異邦人の時の終わるまで・・・』(ルカ21章24節)とあるように、世の終末の預言でもあります。そして、今日の私たちとも無関係ではありません。聖書の教えから逸脱して異端化し分裂をもたらすものからは明確な一線が必要であり、クリスチャンの信仰を脱線させようと試みるものに対して毅然としていることを勧めています(23節)。
 こうした警告の中にあるクリスチャンに対して、主なる神は『ご自分で選んだ選びの民のために』(20節)と、ご自分の民を決して忘れておられないし、最後の最後まで責任をもって守り導かれるのです。そして、いかなる時であっても、全てを支配しその置かれた状況を用いなされる神は、災いからも美しい実を生み出すことがおできになる唯一のお方です。神に選ばれているとの事実は、全ての苦難に耐える根拠となるのです。


Ⅱ. 主の再臨の時に  24〜27節
 『その日には、その苦難に続いて』(24節)とあり、先の苦難と無関係ではありませんが、終末とキリストの再臨の時を語っています。その時は、天体の大異変があり、『人の子』であられる栄光のキリストが生けるお方として再臨され、選ばれたクリスチャンたちは御使いにエスコ―トされて集められ、キリストの御許へと引き上げられるのです(25〜27節)。
 再臨の主こそ、人類とその歴史の究極の決定権をもった審判者であられるゆえに、私たちは選ばれがいのある信仰の備えが大切です。『これらのことが起こり始めたなら、からだをまっすぐにし、頭を上にあげなさい。贖いの日が近づいたのです』(.ルカ21章28節)と、凛として、仰いで生きるものであれ!
イエス・キリストの再臨の時の備えを、自分のこととしてとらえよ! 明日ではなく、今日!

                  (説教者:柏原教会牧師 川原崎晃)