柏原教会 今週の礼拝メッセージ(要旨)

日本イエス・キリスト教団 柏原教会の礼拝メッセージ要旨

「恵みによる奉仕」エペソ3章1~7節

 エペソ人への手紙を少しずつ学んでいますが、教会とはどのようなものであるかが現されています。
エペソは偶像礼拝の盛んな町でした 。 しかしそこにパウロは伝道し、教会が建てられました。建物はありませんでしたが、信仰を持って交わり共に礼拝を献げ、伝道し教会が形成されていったのです。


1,神の奥義
 偶像礼拝の盛んな町に教会ができるのは不思議なことです。パウロはここで、奥義ということばを使っていますが、教会が誕生することはまさに、神の奥義―英語ではミステリーです 。 不思議なことです。しかも教会にはいろんな人がいます。そのことは 6 節で「異邦人も共同の相続人になり、ともに同じからだに連なって」ということばに表されています。

 パウロユダヤ人でした。ユダヤ人は神に選ばれた者との意識が強く、異邦人と交わることはありませんでした。ペテロもそれは同じでした。ところが不思議な幻を見てペテロはローマの百人隊長の所に行き、イエス様のことを話し、みんな信じて救われたのです。パウロマケドニア人の叫びを聞き、ギリシャに渡り福音を伝えました。そこでも救われる人が起こされ教会が誕生していったのです。それはまさに神のミステリー奥義です。

 その奥義をパウロはコロサイ 1:27 で「この奥義とは、あなたがたの内に居ますキリスト、栄光の望みである」と言っています。 キリストが内に生きておられるという信仰の奥義です。
 ヨハネも黙示録 3:20 「わたしの声を聞いて戸を開けるなら、その人の所に入って食事をともにする」と約束され まし た 。 主 との 交わりが心の中に与え られるのです。

 それはアブラハムから始まり、旧約聖書 の時代では、 ダビデなど特別の人にしか現されませんでしたが …。ペンテコステの日以降、聖霊によって信じる人たちに啓示され 神の真理が明らかにされるようになったのです。聖書が言っている神の真理とは福音のことであり、キリストの十字架と復活です。
それによって 6 節にある「異邦人も共同の相続人、 ともに約束にあずかる者」すなわち天国の相続人であり御国の栄光を見る者とされたのです。ですから私たちにも希望があります、天国に行ける、永遠のいのちが与えられているという希望です。そ れに与っているのです。

2,恵みによる奉仕
 そしてパウロは 7節にあるとおり「福音に仕える者」になったのです。 以前は迫害者でした。しかし今は福音に仕える者です。仕える者と訳されるディアコノスは、宣教師
や 牧師だけでなく召使いとか 給仕とも訳されることばです。彼は実際には 1 節にあるとおり「囚人」でした。イエス様の救いを伝えることによってローマで 、 囚われの身となったのです。それでも彼は喜んでいました。なぜなら彼
も天国の相続人 、神の栄光に与る者となったからです。

 そのことをパウロは 2 節で「私に与えられた神の恵みの務め 」 7 節では「私に与えられた神の恵みの賜物により」と言っています。まさに恵みによって彼は奉仕をしたのです。 イエス様を伝えたのです。そのとき 彼の実際の奉仕は牢獄の中で手紙を書くことでした。そして祈ることでした。おそらく十分なものは何も備わっていなかったでしょう。それでも喜んで手紙を書き、獄中で祈っていたのです。もちろん助け主、御聖霊が働かれ、それが今日 20億以上の人たちに読まれ、信仰の励ましを与えているのです。

 私も今「福音に仕える者」の一人ですが、私一人だけではありません。動画を撮っている人も、昨日会堂の掃 除をして下さった人も、週報を備えて下さった人も、一人一人がみな、「仕える者」です。その原動力は神の力です。コロサイ1:29 にも「自分の内に力強く働くキリストの力によって」とパウロは言っていますが、私たちにもキリストは内にいまし、天の御国の栄光を現して下さり 、わたしたちは 喜んでキリストに仕える者とさせていただきましょう。

(宣教者:柏原教会牧師 西本耕一)