新たな年を迎えるにあたり、創世記のエノクという人物に注目したいと思います。彼は神とともに生きた人でした。
Ⅰ.この時代の中で生きる
エノクの時代はどの様な時代だったでしょうか。文明は発達しつつも、その中に罪の力が働き、人は人の命を奪い、互いに命を与え会うのではなく、守るために警戒し合うようになります(創 4章 1-16節)。
文明は悪いものではありません。ただし一方でどれ程、便利であっても、変わらず重要なこともあります。この時代に対抗するかのように、ある人々は「主の名を呼ぶ」ことを始めます(創 4章 26節)。
便利な時代の中にあっても、主の名を呼ぶことに意義があります。この時代の中に立って、エノクは祈ったのではないでしょうか。
Ⅱ.神とともに生き抜く
エノクは最後神に取られて、いなくなります(創 5章 24節)。おそらく、最後までエノクが神と親しく生きた生き様を、人々は記憶していたのでしょう。
人の最後は計画も、選ぶことも難しいものです。これまで何を築いてきたか以上に、むしろ矛盾の多い「私の人生」を神が受け入れて下さっている事実に、頼り続けられることこそ、幸いではないでしょうか。
そのような神と共に生き抜く姿こそ、尊く輝いているのだと思うのです。
(宣教者:羽曳野教会 加藤 満牧師)